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真・菊地探偵事務所 エピローグ

エピローグ

 声が聞こえる。
 誰かが呼んでいる。
 これは……。


「真ちゃん!」
 真が目を覚ますと、目の前に涙目になった雪歩がいた。
「雪歩?」
「真……ちゃん……」
 雪歩は溜めていた涙をポロポロ零し始めてしまった。
 彼女の背後にはちょっとオドオドしている美希も見える。
 何があったのか、と真は頭をめぐらせた。

 ここは菊地探偵事務所のオフィス。なんて事はない、ただのしなびれた雑居ビルの一室だ。
 何も変わらない、いつも通りの部屋、いつも通りの顔ぶれ。
 ただちょっと違ったのは、雪歩が涙目だったことだけ。
「どうしたの? 雪歩、何かあった?」
 真が尋ねるのに、しかし雪歩は笑って首を振る。
「ううん……おかえり、真ちゃん」
 どこにも行っていないのに『おかえり』と言われるとは思っていなかったので、真は少し面を食らってしまったが、次の瞬間には自然と言葉が口を突いていた。
「うん、ただいま、雪歩」
 そうして、二人は通じ合ったように笑った。

 そこにいた誰も気付かなかったが、オフィスのドアが開いてあった。
 その隙間から、手が伸びる。
 綺麗な白い手は、入り口の傍にあった棚においてあるお香の鉄器を持ち去り、そのまま消えていった。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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